FXに関するビジネスは沢山存在する
FXを媒体としたビジネスは、現在まで多岐に渡って存在しています。
例えばその一つとして、従来の株式の投資顧問等が行っているのと同様に、買い場、売り場をメールや電話で配信するという手法があります。
FXのそれは非常に難儀なので、投資顧問として行なっている業者はまだまだ少ないですが、もしかしたらこれから増えてくるのかもしれません。
その他には、こんなスキームも存在します。
1.商材販売
2.塾
どちらも一時期一世を風靡したと言っても過言ではないスキームです。
最近ではだいぶ減っている様ですが…
FXに関連する情報商材とはどんなものか
まず1は、そのトレードロジックを纏めた資料を作成し、ネット販売の専門業者に委託し販売するというものです。
ただネックとなるのは、FXも金融取引であるという特性上、広報の表現に対する様々な規制です。
何かあった時にリスクを負うのは提供側なので、提供側はそこに対し慎重になりますが、販売業者は売る為にはそんな事お構い無しなので、提供側と販売側で衝突する事がしばしばあります。
また売上の配分に関しても、販売側が大半を取る事が殆どですが、それでも提供側は延々と続く購入者のアフターサポートに対応していかなければならないので、両者の折り合いがつかず破談となるケースが殆どです。
補足ですが、現在では投資顧問も提供側なので、こういったケースが多いです。
FXの塾運営から目論める様々な儲けの可能性
2はその名のとおり、数学や英語の代わりにトレード手法を伝授する為の塾です。
よく1のバックヤードとして使用される事が多いです。
こちらは入学金として最初に纏まった資金を得られるので、生徒数が増えれば、それなりに大きいビジネスとなり得ます。
因みに塾では、講師が生徒に特定の取引口座を推奨する事が多いです。
その取引口座とは、塾の運営サイドがIB契約(ブローカーに顧客を紹介し、その顧客が取引する度に生じる手数料のバックを受け取る契約)を締結している事が殆どです。
つまりこれにより、塾運営からなる入学金や資料代に加え、IBバックも入ってくるという事になります。
非常においしいビジネスです。
ただそれはあくまで一定以上の生徒数があって成立するものです。
場合によっては、一人、二人の生徒の為に、生徒の対象が全国区であれば多額の旅費と時間を掛けて会場に赴かなければならないので、割りが合わなくなる事もしばしばです。
ただ昨今は、Skypeやチームビューアーを使ってライブ配信しているところも多い様ですね。
ですので、1、2共、大成する可能性はあれど、そこに至るまでには様々な壁がありますし、根気も要します。
また、基本的に永久サポートと謳っている事が多いので、ユーザーが増える程、サポート量は雪だるま式に増えていき、莫大な業務量が発生していく事になるので、決して楽な商売ではありません。
ただ、商売なのは勿論ですが、一部には本当にユーザーに、良質なFXトレードを伝授して豊かにさせたい、という崇高な目的を持って真摯に励んでいる提供者も存在するという事だけは補足しておきます。
恐るべしカリスマトレーダーの影響力
因みにこれらのビジネスには、もう一つの狙いがあります。
それは根気よくサポートをして会員数も順調に増えてきた時に起こるある副作用が起因します。
塾は講師がいる事は当たり前ですが、商材にもロジック提供トレーダー(こちらは架空の場合もあります。)が存在します。
この方々は、ある程度ビジネスを継続していると、次第にユーザー達から神格化されてきます。
いわゆる、ビジネスが上手くいっている事を反映しているのですが、シンパとなったユーザー達は、この人がそう言うなら…と講師や提供トレーダーの言う事に次第に疑問を持たなります。
実はこれがこのビジネスの狙いでもあります。
一種の洗脳状態である為、その気になればシンパ達を他のビジネスにも難なく誘導する事が出来る様になります。
ここまで来ればこのビジネスは成功したと言えるでしょう。
因みにこれは、取引配信をする投資顧問でも同様の手法を使用しています。
株やFXの業界での著名人をサイトのトップページにドンと出し、弊社はこの人とも提携しています、という様な文言を記載をしている投資顧問業者を見た事はないでしょうか?
著名人に育てるのと、既存の著名人を使うという点で違いはありますが、結局のところ目指すところは同じです。
投資業界に限らずどんなビジネスでも、この手法の効果が絶大なのは、多くを語らずとも誰しも理解出来るでしょう。