月別アーカイブ: 3月, 2017

為替相場は世界のパワーバランスの一覧表

リスク圧縮の為にはエントリーと共にエグジットを設定する事が肝要

英国のメイ首相が6月8日にEU離脱を国民に問う総選挙を行う可能性がある、と発表し、英ポンドが急騰しました。

その上げ幅たるや、対米ドルで500pipsとなります。
FXを扱う投資顧問業者はさぞ、てんてこ舞いだったでしょう。

今件についての発言がある事は事前に告知されていましたが、どの様な内容であっても大きく値が動く事は明らかなので、投資顧問はポジションを保有している顧客に手仕舞いを推奨するのが普通でしょう。

もし、ポンドのショートポジションを保有していて、ストップを設定しておらず、その配信を見落した顧客は間違いなく大怪我をしている筈です。
こういうところが、投資顧問の顧客への伝達の主の方法である配信のネックポイントとなります。
ですので、エントリーと同時の利確と損切り設定は非常に大事ですね。

相場は期待で動くもの

それにしても、現時点ではまだ、選挙を本当に行うかも判らないし、行なったとしても、残留派が勝つかも判りません。

なのにこれだけの上昇っぷりをみせているのは何故でしょうか?
実は今回の動きは、相場とは物事の実現より期待で動くという典型です。

例えるなら、遠足当日より前日のお菓子を買っている時の方が愉しい、という事と同じ原理です。
また、今年に入ってからは為替相場はずっと円高傾向であり、市場もそろそろこの地合に飽きていた、という事も要因の一つでしょう。

まさに今回のポンドは、今までの下げトレンドを払拭する程上げています。
これがこのまま上昇を続けるのか、戻り売りのポイントとなるのかは判りません。

FXを扱う投資顧問もここは苦しい局面ではないのでしょうか。

大資本は相場を動かす切っ掛けを作る事が出来る

実は市場には為替の様な指標相場を動かしたい人達が存在します。

いわゆるそれは大資本を有する人(機関)です。
都市伝説の様に思われるかもしれませんが、大きな資本は自分達の思う様に相場を動かせる力を持っています

もとい、相場を思う方向に動かすキッカケを作る位の事は出来るでしょう。
それは、今年の様に一方的な相場に対して、それをさらに進行させるに相応しい材料が乏しくなってきた時に、発動される傾向があります。

どういう事かと言うと、先述のとおり下げるのに飽きている相場に、大資本が投入されて大きな上昇が起きた時、他の市場参加者はこの様な安い水準で大きな買いが入ったところで、この上昇が暫く継続するのではないか、と錯覚し、我も我もと買い上げていきます。

結果として暴騰するわけですが、そのキッカケを作ったのは大資本です。
ここで賢い方々は疑問が浮かぶと思います。

今回の上昇は、EU離脱を問う総選挙を示唆したメイ首相の発言から成るものだろうと…

たしかにそのとおりでしょう。
今回はファンダメンタルにも合致する明確な根拠が存在しています。
しかし、その根拠すら大資本が作ったとしたらどうでしょうか?

これ以上は本当に都市伝説の様になってしまうので控えますが、英国のEU離脱だって選挙で決めたのに、何故またわざわざ選挙をするのでしょうか。

為替市場には不可解が多く出現する

今件に限らず、世の中にはこの様な茶番が沢山存在します。
もっとスケールを縮めれば、株式の投資顧問業者が仕手を企画したり参加していると聞いたら有り得る話だと思うでしょう。

だったら、世界レベルでもこの様な事があってもおかしくないのではないでしょうか?
特に為替市場は、世界のパワーバランスの一覧表のようなものなので、FXを長年していると、そういった局面に遭遇する事は珍しくありません。

損切りする事で新たな気持ちで仕切り直す事も出来る

投資顧問はタイトな逆張りより時間を持てる順張りを推奨する

昨今はトランプ大統領の行動力?によりシリア等の中東諸国や北朝鮮、果てはロシアとの軋轢が大きくなってきています。

今年に入ってから為替市場では、ジワジワとしたドル安、円高の地合いが続いているので、FXの投資顧問等は基本的に売り推奨ですね。

それで良いと思います。
ある程度の期間を持って観れば、間違いなく売り推奨の相場です。

ただ今年の下げは、昨年終盤のドルの様な一辺倒な急騰地合いとは異なり、戻りも伴っています。
ですので、スキャル、せいぜいデイの様な短期狙いであれば、売りの間に小刻みな買いを織り交ぜる事で、さらなる利益を齎せる事も可能性もありました。

しかし実際は、それを推奨する投資顧問業者は殆どいないでしょう。
何故なら、推奨の配信からユーザーが実取引に至るまでにタイムラグが生じるからです。

この様なトレンドの逆を狙う取引はスピードが要求されます。
エントリーが遅れると、元のトレンドに戻った時に大怪我をする可能性が高いからです。

逆行後のトレンド回帰時は、値動きが早くなります。
今年に当てはめると、下げトレンド中の戻りなので急落するという事ですね。
戻り幅などあっという間に消化される程です。

ですので大概の投資顧問は、逆行しきったところにトレンド方向に順張りに取引を入れる事を推奨します。
それは時間割合で高い利益が見込めるからです。

投資顧問は値動きが速くなる程助言し難いもの

ただ最近はトレンドが進んできており、戻り幅も小さくなってきています。

トレンドとは、あからさまになってくると、我も我もとそのトレンド方向に向けて参戦してくるトレーダーが増えてきます。
したがって、トレンドとは進む程一定時間の値動き幅が大きくなっていきます

本来であればそれはチャンスなのですが、こういった地合いだと投資顧問は配信をし難くなります。
先述のタイムラグによるネックが拡大するからです。

下手にトレンドの終わり頃にユーザーが実取引をしてしまおうものなら大きな損失を出す事になり、それを投資顧問業者の信用にも関わります。
まあ、予め指値を推奨すれば良いのかもしれませんが、何かのキッカケで為替相場はすぐに地合いが変わります。

自身での取引なら、それで損切りしたとしても諦めも再起の気持ちも着きますが、利用料を払っているユーザーはそれをどう受け止めるでしょうか?
頭ではわかっていても、利用料も払っていますし、何より自身の判断ではない損切りなので、少なからずの不安は覚えるでしょう。

FXは株取引以上に損切りが重要

ただFXの取引は、株式より損切りを織り込む割合が大きいです。
そしてその上で最終的な戦績を判断する事が通例です。

この違いは何かというと、株式では強い銘柄を掴んだ時等は投資顧問業者ですら損切りをあまり想定しません
損切りとなると、銘柄選び自体を失敗したという認識になるからです。(信用取引で買い場が良くなかった場合は例外です。)

FXに関しては証拠金取引である性質上、例えば上昇トレンドに入っている通貨ペアを買ったとしても、途中の下振れでロスカットとなる可能性もあります。
為替相場は実際振れも多いですからね。

ですから、損切りするべきところはキッチリしないと大きな傷を負う事になるのです。
ただ為替市場は、株式とは違い平日は常に動いているので、常にチャンスがあります。

ですからこれはダメかも、と思えるポジションに固執するよりは、スパッと切って出直す方が最終的には方が良いという事は、多くのFXに関わる人達の常識となっています。

日本のFX業者のスプレッドが狭いのは何故か?

スプレッドとレバレッジの観点から国内口座か海外口座かという選択肢が出来る

FXを始める上で、まずぶちあたるのが口座選びです。

FXを扱う投資顧問で、顧客からこの質問を受けた事がない業者は、まずいないのではないでしょうか。
今や日本にも数多のFXの取引業者が存在しており、これに海外口座まで加えますと、比較など最早不可能です。

特に日本の口座は、どこも内容に大差がありません

FXの口座の選びとは、スプレッドや約定力、チャートの見易さや分析ツールの多さ等、取引をいかに有利に遂行出来るかを考慮するのが本来ですが、そこに大差が無い為、キャッシュバック等のキャンペーンであったり、FX以外の可能取引媒体等の付加的要素に重視する方も多いです。

まあ取引における使い勝手など、実際に触ってみて初めて判る事なので、その前段階で判断しろ、というのが無理な話かもしれませんが…
ただ、日本人の口座探しにおける最初の分類には、明確な差が存在します。

いわゆる、日本国内の口座と海外の口座です。

何が違うか…と言われるとあれもこれも違いますが、代表的な要素はスプレッドとレバレッジでしょう。

国内取引業者間で起きた異常な低価格競争

2007年前半の円安相場を皮切りに、日本ではFXが流行し、それに伴って取引業者も加速的に増えました。
しかし、その後のサブプライム〜リーマンショックの為、大量の顧客が大損を被る事となり、FXから離れていきました。

この頃からですね、FXは怖いもの、という認識が世間に浸透したのは…
その後取引業者達は、FXから離れた顧客や、さらに新しい顧客を獲得する為に、挙ってスプレッドを下げだしました

その様相たるや、まるで牛丼屋の価格競争でした。
結果、日本のFX業者のスプレッドは、インターバンクレート(銀行間レート)を下回るという異常事態が起こっています。

行き過ぎた顧客獲得競争の果てに起きた異常なスプレッド

インターバンクレートとは為替レートのいわゆる元値です。
為替取引とは、本来銀行が行うものであり、個人や商社等の法人のエクスチェンジも銀行が引き受けて、それを別の銀行の別の通貨と交換するという事です。

そしてその銀行間での取引に使うレート、いわゆる元レートにもスプレッドが存在します。
銀行の窓口等でよく見る外貨交換レートとは、インターバンクレートのスプレッドに自分達の手数料を上乗せしたものです。

この仕組みは本来、FXの取引口座のレートでも同様です。(海外口座のスプレッドは、それに見合うスプレッド幅があります。)
しかし日本の取引業者のスプレッドは、インターバンクのそれを下回っているのです。

じゃあ商売として成り立たないじゃないか!と思うのが正常です。
なのに商売続いてます。
TVCMもバンバンやってます。
そこには一体どんなカラクリが存在するのか?

それをここから書き出すと、大長編になってしまいますので、詳細は次回にしたいと思います。
少なくとも、FXを扱っている投資顧問の分析者は知っている事だと思いますが…

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