日本のFX取引には厳格なレバレッジ規制があり、現在、個人取引での上限は25倍となっています。
元々は特段規制など設けてはいませんでしたが、ここ五年程で段階的に上限を下げており、最終的に今の25倍という上限になりました。
ですので、長年FXに触れている人達には不満に感じる様です。
時折「レバレッジが高いと恐いじゃないか!」という人がいますが、それは認識の間違いかと思われます。
というのも彼等の認識は、レバレッジによって倍増する可能取引量をめいいっぱい取引に使う事が前提となっているからです。
つまり、一回の博打に持ち金全部賭ける、という事と同意ですので、危ないに決まっています。
もし、レートが思惑の逆に動けば即死亡です。
レバレッジが高く掛けられるからといって最大量で取引しなくてはいけないわけでははない
まずは、可能取引量とは、あくまで可能取引量という事をちゃんと理解するべきですね。
めいいっぱい賭ける事も出来ますが、そうでなくても良い、という事です。
例えば、100万円の資金に対し、レバレッジが10倍掛けられるなら、最大1000万円分の取引が可能となります。
これは、あくまで最大の話です。
つまり、最大1000万円分であっても、取引に使うのは200万円分でも良いし、50万円分でも良いという事です。
ですので結局はそのトレーダーの節度次第なのです。
それなら何故長年FXに触れているトレーダーは不満なのか?
25倍でも十分じゃないのか?
そんな声が聞こえてきそうです。
ハイレバレッジのメリットとは
実はレバレッジが高いという事には、また別のメリットがあります。
それはポジションを建てるコストが低くなるからです。
どういう事か解りにくいかもしれませんが、普通なら100万円分の取引をしようと思えば100万円のコストが掛かります。
しかし、レバレッジを10倍掛けられるとすると、100万円のコストで1000万円分の取引が建てられる事になります。
と、いう事は…100万円分の取引だったら10万円のコストで建てられるという事になるのです。
因みに、海外のレバレッジ規制が無い国では、レバレッジが1000倍まで掛けられる口座も存在します。
それは100万円の取引を1000円のコストで掛けられるという凄まじい効果です。
つまるところ、これがレバレッジは高い程良い、という根拠です。
最大取引量での取引を経験したトレーダーはギャンブラーになる
そんな利点があるので、日本でも海外口座を利用するFXトレーダーは沢山います。
加えて言うなら、FXを扱う投資顧問でも、海外口座を推奨している業者は存在します。
実はそれには、顧客利益以外の理由も存在するのですが…
それはまた次回に書かせて頂きます。
ただ、ハイレバレッジの威力とはやはり凄まじいものです。
高いレバレッジで、可能最大取引量のポジションを建てて、それが思惑の方向に伸びたという体験をしたトレーダーは、その味が忘れられなくなります。
そんなギャンブルトレーダーが世の中には沢山いるのです。
まあ、出る利益が通常の何倍にもなるわけですから無理も無いかもしれません。
ただそんな事をしていると、元手の資金が早々と無くなってしまい兼ねません。
資金が無くなればもう取引は出来ない…
考え方はトレーダーによって様々かもしれませんが、資金を無くす事を望んでいるトレーダーは一人もいないと思います。