カテゴリー «パワーバランスを反映»

世界が注目する選挙は市場の大きな材料の一つ

タイムラグが生じる投資顧問の配信はイベント時には不向き

昨今テロで騒がれていたフランスでは週末に、大統領選挙の第一回目の投票が行われました。

FXトレーダーにとっては胸が高まるイベントでしょう。
ですが、FX投資顧問等の配信業者は大変でしょうね。

業者によって見方は様々だと思いますが、急変動が予測される為、顧客のポジションを仕切らせたり、新規建てを推奨したり…

本来なら前者でしょうね。
こういったイベントがある時の為替相場は非常に値動きが荒くなります
それをタイムラグが生じる配信でフォローするなど現実的ではありません。

実際に明けの月曜日のユーロ円は、大きな窓を空け400pips程も上昇しています。
先週末にもしショートポジションをストップ置かずに持ち越していたら大変な事です。

ファンダメンタルの市場に対する影響について考える

値動きの幅に差はあれど、今回は基本的に全面円安でした。
円という通貨は現在安全資産の位置付けなので、何か世界で不安を匂わす事が起これば、円高となります。

では、今回の第一回投票は良かった事なのでしょうか?
率直に言うと市場にとっては好感ですね。
マクロン氏がトップで決選投票に進出する事になったという事が要因です。

基本的にマクロン氏はEU残留を掲げている事からも解るとおり、現状維持に重きを置いています。

いわゆる保守派ですね。
市場の視点では、保守派有利、という響きはその国の高評価に繋がります。

つまりその国の通貨が買われる、という事ですね。
今回のユーロがまさにそれです。
そして、ドルやポンド等の他の通貨も連れて買われています。
特に円に対してですね。

市場は基本的に変革を嫌います
変革とは不安定の要因ともなりますし、何より新しい体制というものは、この先どうなるのかが予測し難いからです。

つまり今回、現状維持派のマクロン氏がトップ当選した事により、世界は安堵したという事になります。
ですので円が売られたという事になります。
これに反するのが、極右政党のルペン氏です。
彼女はマクロン氏と対照的な改革派です。

EU離脱、移民受入規制など、何から何までマクロン氏と真逆の公約を打ち立てています。
今回、もしルペン氏がトップ当選していたら、今回の為替相場は逆の結果になっていたかもしれません。

ただ、ルペン氏は今回特に話題となっています。
それは何故か?
つい最近、ルペン氏と酷似した観点の持ち主が、現状維持派の対抗馬を破り大国の大統領になったからです。

その時の大統領選挙の為替相場は、非常に熱いものでした。
やはりあの時も、最初は改革派であった現大統領の獲得票が現状維持派の対抗馬の獲得票を上回ったと中継されるや否や、大幅なドル安、円高となりました。

現大統領の勝利がほぼ確実視されだすと、為替相場は急反転し、それまでの下げ幅を消化してしまいました。
結果、この日のボラティリティは稀に見る凄まじいものとなりました。

まともな投資顧問はイベント時に向けた参戦助言をしない

来月のマクロン氏とルペン氏の決選投票は、まさにその時と似た様な構図である為、これまた大相場になるのでは、と期待しているFXの特にスキャルパーは多いでしょう。

投資顧問業者も本来であればチャンスとしたいところなのでしょうが、もし選挙が接戦になんてなろうものなら、相場が激しく振れ、配信などとても追いつかないと思います。

ですので、どっちに向かうか判らない相場では一度様子見をして、方向が出てから指南する事が、敗けない取引となり、最終的に顧客の利殖に貢献出来るのではないかと考えます。

為替相場は世界のパワーバランスの一覧表

リスク圧縮の為にはエントリーと共にエグジットを設定する事が肝要

英国のメイ首相が6月8日にEU離脱を国民に問う総選挙を行う可能性がある、と発表し、英ポンドが急騰しました。

その上げ幅たるや、対米ドルで500pipsとなります。
FXを扱う投資顧問業者はさぞ、てんてこ舞いだったでしょう。

今件についての発言がある事は事前に告知されていましたが、どの様な内容であっても大きく値が動く事は明らかなので、投資顧問はポジションを保有している顧客に手仕舞いを推奨するのが普通でしょう。

もし、ポンドのショートポジションを保有していて、ストップを設定しておらず、その配信を見落した顧客は間違いなく大怪我をしている筈です。
こういうところが、投資顧問の顧客への伝達の主の方法である配信のネックポイントとなります。
ですので、エントリーと同時の利確と損切り設定は非常に大事ですね。

相場は期待で動くもの

それにしても、現時点ではまだ、選挙を本当に行うかも判らないし、行なったとしても、残留派が勝つかも判りません。

なのにこれだけの上昇っぷりをみせているのは何故でしょうか?
実は今回の動きは、相場とは物事の実現より期待で動くという典型です。

例えるなら、遠足当日より前日のお菓子を買っている時の方が愉しい、という事と同じ原理です。
また、今年に入ってからは為替相場はずっと円高傾向であり、市場もそろそろこの地合に飽きていた、という事も要因の一つでしょう。

まさに今回のポンドは、今までの下げトレンドを払拭する程上げています。
これがこのまま上昇を続けるのか、戻り売りのポイントとなるのかは判りません。

FXを扱う投資顧問もここは苦しい局面ではないのでしょうか。

大資本は相場を動かす切っ掛けを作る事が出来る

実は市場には為替の様な指標相場を動かしたい人達が存在します。

いわゆるそれは大資本を有する人(機関)です。
都市伝説の様に思われるかもしれませんが、大きな資本は自分達の思う様に相場を動かせる力を持っています

もとい、相場を思う方向に動かすキッカケを作る位の事は出来るでしょう。
それは、今年の様に一方的な相場に対して、それをさらに進行させるに相応しい材料が乏しくなってきた時に、発動される傾向があります。

どういう事かと言うと、先述のとおり下げるのに飽きている相場に、大資本が投入されて大きな上昇が起きた時、他の市場参加者はこの様な安い水準で大きな買いが入ったところで、この上昇が暫く継続するのではないか、と錯覚し、我も我もと買い上げていきます。

結果として暴騰するわけですが、そのキッカケを作ったのは大資本です。
ここで賢い方々は疑問が浮かぶと思います。

今回の上昇は、EU離脱を問う総選挙を示唆したメイ首相の発言から成るものだろうと…

たしかにそのとおりでしょう。
今回はファンダメンタルにも合致する明確な根拠が存在しています。
しかし、その根拠すら大資本が作ったとしたらどうでしょうか?

これ以上は本当に都市伝説の様になってしまうので控えますが、英国のEU離脱だって選挙で決めたのに、何故またわざわざ選挙をするのでしょうか。

為替市場には不可解が多く出現する

今件に限らず、世の中にはこの様な茶番が沢山存在します。
もっとスケールを縮めれば、株式の投資顧問業者が仕手を企画したり参加していると聞いたら有り得る話だと思うでしょう。

だったら、世界レベルでもこの様な事があってもおかしくないのではないでしょうか?
特に為替市場は、世界のパワーバランスの一覧表のようなものなので、FXを長年していると、そういった局面に遭遇する事は珍しくありません。

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